猫を初めて飼育される方はよく驚かれるのですが、猫は意外にもあまり水分を摂りません。
犬はたっぷり水分を飲んでいる姿を見かけますが、猫は水分を舐めるように摂取します。
犬に比べると摂取量も少なく、不安に感じる人も少なくありません。
特に高齢の猫や暑さに弱い夏季の猫は、水分を億劫そうに飲む姿も見かけます。
しかし、人間と同様に水分があまりに体内から不足すると、熱中症や脱水の症状に悩まされます。
特に猛暑が続く8月等は、動物病院に駆け込むひとも増えるのです。
そこで、ウェットタイプのキャットフードで食事と水分の摂取が同時にできるように製品開発がなされています。
しかし、近年ブームの兆しがあるドライタイプのキャットフードは、水分をほぼ含んでいません。
水分を含まない分、長持ちするので購入者も増えています。
ドライタイプのキャットフードは噛むのが楽しい一面があるので、噛みたがりの猫には最適なフードとも言えます。
その分、飼い主が責任を持って水分補給を意識して行わなければなりません。
でも、水分不足がどうかわかりにくい場合もあります。
そうした場合は便の状態を見ると良いでしょう。
辛そうに排泄していたり、固い便をしていたりする場合には、水分不足のサインが出ていると言えます。
もしも便秘気味だった場合は、ドライタイプのキャットフードに水分を足して、ふやかすなど工夫を行いましょう。
成猫になると、上手な猫は水分を部屋に置いておけば、気が向くと飲んでくれます。
一か所だけでは億劫そうな場合には、室内の2~3か所に水分補給エリアを作ると良いでしょう。
気まぐれな性格が愛らしさの特徴でもある猫ですが、その性格を踏まえて水分補給の場所を確保し、食事に水分を足すことで便秘の改善や熱中症の予防につながります。
無理に口をあけて流し込もうとすると、猫は賢い動物ですので学習してしまい非常に怖がるようになります。
通常のウェットタイプのキャットフードでも十分水分補給が足りる猫も多いので、様子を見ながら食事を決めていくようにしましょう。
